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安藤秀樹公式ブログ『学びと成長の機会を掴もう!』

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リーダーを育てるフォロワーシップ

今日の話題は「フォロワーシップ」です。

拙著「ニッポンIT株式会社」では
リーダーシップについて諸々記しましたが、
リーダーの成長の鍵を握っているのが、
一緒に働く「フォロワー」だと言われています。

タイトルに上げた3つの役職は、
組織の長や為政者の近くに使えるものですが、
フォロワーとは異なるものです。

特に、将軍を相手に茶の湯の給仕をしている
という立場で権威を笠(かさ)に着た
「茶坊主」などは論外ですね。

フォロワーとは「役割」であって、「役職」や
「立場では」ありません。
ですから複数いてもいいのです。

必ずしも「ナンバー2」などと称されている
人に限定されるものではありません。

10人のチームが一人のリーダーと9人の
優秀なフォロワーで構成されていたら、
チームパフォーマンスやチームのエネルギーは
相当高いレベルになっているでしょう。

フォロワーシップの定義も諸説あって、
リーダーシップの一部に分類している説もあります。
書籍も沢山出ているので、
ここでフォロワーシップの全てを網羅する
わけにはいきませんが、拙著に書いた
「アサーティブなコミュニケーション」と、
「アカウンタブル(主体的)であること」の考えを
下敷きにして、フォロワーシップ醸造の一手段を
お話してみたいと思います。

これは私の定義、というかチームメンバーに
向けて「こういう発想や振る舞いをフォロワー
シップというのだよ」と説いて行動規範として
もらった内容です。それは・・

・あなたはチームメンバーとして、
上司/リーダーに対してより良い方法や
考え方を求めて意見を述べる「義務」がある。

・その意見は組織への貢献と、自らの主体性
に基づいたものである。

・意見は必ずしも受け入れられないことは
理解しておく。

・最終的な意思決定は上司/リーダーに委ね、
それに従う。

というものです。

端的に言えば、
「チームや組織全体に貢献すると思ったら
遠慮なくモノを言うこと」と説き、

そしてリーダーは「それらに耳を傾け、
言ってきた者の勇気を尊重する」
ということを約束することです。

たとえ狭い意味であっても、
これを「フォロワーシップ」の典型例とし、
「チームが成長するために不可欠なものである」
ということを全員が理解することは第一歩に
なると考えます。

例えば:
「○○リーダー、今朝発表された今月の勤務シフトですが、
あの内容だと繁忙期への対応とはいえ、
メンバーにかなりの無理を強いることになります。
他チームからの応援を依頼するなどの方法は考えられませんか?」
というのはフォロワーシップに基づく意見です。

それでも結果として、「この勤務シフトで行くのだ」の命が
下されれば、それに従うとして、例えば次の上申は
「わかりました。では今月の目標を達成したら、
慰労のイベントやりませんか?」になるかもしれませんね。

チームに課せられた厳しいミッションは遂行するが、
一方でチームのモチベーション維持も考える
⇒組織への貢献の発想の一例です。

そしてこの上申を受けたリーダーは、他チームの応援案やら
慰労イベントの予算申請やら、そして他のアイデアやら、
頭を使い始めなければならないわけです。

これは結果としてリーダー自身の成長機会ともなるのです。
言った以上、言われた以上、
なんとかしなくちゃ・・・という
気持ちで動くわけですよね。

簡単にリクエストや上申が通るはずもありません。
しかし優秀なフォロワーは
その限界も理解しています。
そして何はともあれ、意見を聞いて、
上申に動いてくれたリーダーにリスペクトの思い
を持つでしょう。

建設的な意見を上げ続けるということは、
自分自身がリーダーになった時のための
学びとなっているはずです。

こうした一連の「前向きの連鎖反応」を起こすのが、
フォロワーシップの役割です。

「今月の勤務シフト、大変そうだな。」
「でも上からの命令だ。黙ってやるしかないか。」
という発想だけでは、組織にとって有益なものは
生まれてこないということです。

もちろん、ごく当たり前の指示や、
無理なく達成できるミッションに対して
いちいちアサーティブに応じる必要はありませんが。

さて、少しの時間をとって、以下の様な質問に対して、
チームで話し合ってみてはいかがでしょう?
(リーダーの立場にいる人だけの話ではないですよ。
チームメンバーだったら、どの様なフォロワーシップでリーダーと
チームに貢献できるか?という発想です。)

【質問1】
リーダーシップは大切ですが、それにのみ依存した組織と、
フォロワーシップが育っている組織とでは、
具体的にどの様な差が生じてくるでしょう?

・人材育成において。
・お客様への対応において。
・トラブル時の対応において。
・製品開発、戦略立案、イノベーションにおいて。
等々・・・・

【質問2】
リーダーは、チームメンバーを自分の良き
フォロワーに育てるために、
どの様な声掛けをしていきますか?
どの様な行為や発言を承認し、褒めていきますか?
(メンバーからは、リーダーがどうあって欲しいですか?)

今日のお話はここまでです。

少々長くなりましたが、ここまでお読み頂き
ありがとうございます。

また来週をお楽しみに。

良い週末をお過ごしください。

安藤秀樹
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発行者:株式会社ドリームパイプライン
代表 安藤秀樹
公式ホームページ: https://dreampipeline.com
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